理学療法士 恩田誠(トレーナーチームEsperanza)の治療日記

整形外科勤務の理学療法士、恩田誠(トレーナーチームEsperanza)の日々の評価や治療を日記として書いていきます。あくまで個人的な見解や治療結果ですが、誰かしらのプラスになれれば!という思いで細々と書き続けていこうと思います。

腰の痛みは股関節が原因!?

三郷市の整形外科に勤務する理学療法士の恩田です(^^)

 

今回は「腰の痛みは股関節が原因!?」とタイトルに挙げましたが、別にそれだけが原因と言うことはありません(^^;

 

ただ、股関節の問題で腰に痛みを出している方は多いです。例えば、「前かがみになると痛い」「長く座っていると痛い」「階段を昇るときに痛い」などなど。

なので、今回は股関節を曲げる動きに制限をきたすことで生じる腰の痛みの原因(の一部)について書いていきます(^^)

 

股関節を曲げる時に太もも前の付け根が痛くなる・つりそうになる・詰まる感じがする。という方は意外と多いように感じます。

これは股関節の動きがうまく生じないために関節の前側や、さらに表層にある筋肉に負担がかかり痛みが生じています。特に大腿直筋という太ももの前側の筋肉が過度に力を(無意識に)入れることで、上記のような症状が出てきやすくなります(>_<)

 

その結果、股関節の動きをカバーしようとして骨盤が後ろに傾いたり、本来捻りの動きが少ない腰椎を捻って代償しようとすることで腰に負担がかかってくる恐れがあります。

 

大腿直筋が過度に緊張してしまう原因は、腸脛靭帯の滑走性やハムスト近位部の硬さなど幾つかありますが、今回は縫工筋という筋肉に着目してみましょう(^^)

 

縫工筋はこれ↓↓↓
f:id:onda-pt-nikki:20180118150047j:image

 

この縫工筋は最も浅層(表面の方にある)で細く薄っぺらい筋肉だと言われています。しかし骨盤から脛(すね)の骨に付くため、股関節や膝の動きに関連する重要な筋肉です。表面の方にあり、2つの関節をまたぐため、様々な動きで働いている筋肉なので、股関節の動きを良くも悪くも出来る筋肉になります。

 

そのため、縫工筋が悪い方向に影響している場合は、この縫工筋の近位部(下図)を緩めることで大腿直筋の緊張が取れて股関節を曲げる可動域が広がり、結果的に腰の痛みが軽減するケースがあります。

↓↓↓だいたいこの辺を筋肉の滑走を出すイメージで動きを出しました。
f:id:onda-pt-nikki:20180118150131j:image

 

 

このようにあくまで腰痛の原因の1つではありますが、知っておくことでなんとなく腰が痛いな~というときの対処法の1つとしてアプローチやセルフケアとしても行えます(^^)

実際に座位や前屈時の腰痛で来院された方で、縫工筋のアプローチを行い腰の痛みが改善された方もいました。

 

このように、ちょっとしたことで改善する症状もあるので、参考になった方が1人でもいれば幸いです(^^)

 

 

では、今回はこの辺で。

 

※写真は全てクリニカルマッサージという本から引用。