理学療法士 恩田誠(トレーナーチームEsperanza)の治療日記

整形外科勤務の理学療法士、恩田誠(トレーナーチームEsperanza)の日々の評価や治療を日記として書いていきます。あくまで個人的な見解や治療結果ですが、誰かしらのプラスになれれば!という思いで細々と書き続けていこうと思います。

膝裏内側の痛みに対する足部からのアプローチ

三郷市の整形外科に勤務する理学療法士の恩田誠です。

 

今回のブログは、誰かに伝えることを目的としたものというよりかは、自分の得た経験と感覚を残しておくものとして書きました。

ほんの少しだけ専門的になると思います。

 

 

 

では、気を取り直して。

膝が痛い人がよく診断される変形性膝関節症。膝の内側に痛みがある人や膝裏の内側に痛みがある人など、膝の痛む場所が少し変わるだけでも原因は変わってきます。また、変形性膝関節症と診断されても大して変形していない方も多いです。

 

 

その中でも、今回は膝裏内側の筋肉の硬さが原因で歩行時や膝屈曲時に痛みが出ているケース。
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内側のハムストリングス腓腹筋内側頭の起始部に硬さがあると脛骨大腿関節(膝関節)の内側面の動きが悪くなったり、荷重位での内側関節面への圧迫ストレスが強まったり、膝を曲げたときに脛骨内旋の動きが出にくくなる場合があります。

 

 

この場合、上記写真の丸印部分にアプローチをすることで変化が出てくることもあります。しかし、すぐに戻ってしまったり、思うように変化が出ないこともあります(>_<)

 

患者さんの状態は人によって違いますが……不思議なことに似たような状態で、同じ場所に痛みがあって、関連する原因が同じ患者さんが同時期に数人来ることがたまにあります。

 

 

今回もそんな感じでした。笑

膝裏内側の筋肉に硬さがあり、かつヒラメ筋や後脛骨筋などの下腿内側の筋群も緊張している。また、第1中足骨が近位の楔状骨や舟状骨に対して背側(足の甲側)に変位しているケース。
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足の親指を第1中足骨の長軸方向に軽~く牽引をかけながら、
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母趾外転筋を(写真)矢印方向に動きを出す。
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すると、第1中足骨―楔状骨・舟状骨の位置関係が変化し、下腿内側筋群の緊張も和らぎ、膝裏内側の硬さが取れたため膝屈曲時や歩行時の痛みが軽減しました。

 

職場を3年前に変えてから、ほとんど診る機会が無くなったシンスプリントの患者さんにも使えそうかな~。

 

 

でも、脛骨内捻や外反母趾が強いケースには適応しないアプローチかと。。(^^;

まぁこれも、あくまで1つの方法論なので。

 

 

 最後に。

 

なぜ変化が出ないのか?

他に考えられる原因は何か?

見落としている所はないか?

 

そういうことを考え続けるからこそ、見えていなかった部分が見えてきたり、イレギュラーにも対応出来るようになるのかな。と思います(^^)

 

 

普段とは少し違った書き方をしましたが、誰かしらの参考になれば幸いです。

それでは今回はこの辺で。_(._.)_