良い姿勢をとり続けることの難しさを伝えることも重要。
「姿勢が悪いから首や腰などに痛みが出てますね」という言葉を耳にすることがあります。
それも一理あると思いますが、理想的な正しい姿勢であったとしても長時間同じ姿勢でいたら、それはそれでどこかしらに負担がかかってくると思います。
理学療法士として、一般的な正しい座位姿勢という知識を持っていても、飲みに行ったり映画を観に行ったときに2時間も3時間も良い姿勢を貫き通すことはなかなか難しいことだと思います。
少なくとも自分は無理です(^^;…すぐだらっとしちゃいます。笑
だから、患者さんにも「良い姿勢を長時間取れるようにする」という目的でリハをすることはありません。
それを無理矢理、患者さんに押し付けるのは治療者側の自己満足だと思うので…。
※あくまで私見です。
私は「座っていると腰が痛くなる」という患者さんに遭遇した時、もちろん座っている姿勢はチェックします。
それをチェックした上で、
- 同じ座位の状態で重心の位置を変化させる能力があるか?
- 重心の位置を変えるという動作の中で、どこか邪魔している部分がないか?
を診ています。
簡潔に言うと、「同じ座っている姿勢でも、ずっと同じ姿勢ではなく、少しずつでも姿勢を変化させて負担を分散することができるか?」という点に着目してアプローチをしたり、リハのプランを立てたりしています(^^)
地球にいる限り、少なくとも重力に抗って生きている訳なので、身体にかかる負担を全て取り除くなんて無理だと思っています。
それならば、いろんな場所に負担を分散するための方法論を提供したり、負担を分散できるだけの可動性や柔軟性を身につけてもらった方が良いのではないか…。
もちろん負担が少ない良い姿勢を患者さんに理解してもらうことも重要ですけどね(^^)でも、それだけが改善するための方法ではないと思います。
余談ですが……
少し前に、姿勢をものすごく気を付けていて、背筋は伸ばす。脚は組まない。背もたれに寄りかからない。などなど…。
あまりに気を付けすぎてしまうことで常に意識が身体に向けられていて、「なんでこんなに姿勢を良くしてるのに背中や腰が痛くなるんですか?」と質問してくれた患者さんがいました。
その時に上で書いたようなことを説明したら、その後良い方向に改善がみられてきたことを経験したことがあったので、今回は普段とは少し違った内容のブログを書いてみました(^^)
ちょっとしたことですが、誰かしらのプラスになれれば幸いです!(^^)
それでは今回はこの辺で。