理学療法士 恩田誠(トレーナーチームEsperanza)の治療日記

整形外科勤務の理学療法士、恩田誠(トレーナーチームEsperanza)の日々の評価や治療を日記として書いていきます。あくまで個人的な見解や治療結果ですが、誰かしらのプラスになれれば!という思いで細々と書き続けていこうと思います。

横座りで座っていると首が痛くなる。

三郷市の整形外科に勤務する理学療法士の恩田誠です。

 

今回は座っていると首から右肩・背中にかけて痛みが出る患者さんを診ました。

 

座っていると、と言っても椅子では痛みなし。横座りをしている時に痛みが出てくる。動作時痛なし。頸椎の右回旋(顔を右に向ける動き)に制限あり。

 

 

まず、肩甲骨の位置をチェック。今回は右の肩甲骨が下制(下に下がっている)と軽度の下方回旋(肩甲骨の肩に近い方が少し下がっている)の状態にありました。↓↓↓下図参照。
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 横座りをチェックすると、さらに肩甲骨の位置が下制方向に変化してきました。

 

肩こりや頚椎疾患など、肩甲骨の位置によっては治療してくる内容が変わってくるのでチェックが必要ですよね(^^)

 

この方は下制ぎみに肩甲骨があったため、胸郭(肋骨回り)下部の動きと骨盤の位置や左右差もチェック。


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右の寛骨が少し後傾していました。(イメージとしては骨盤が少し右を向いている状態)


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そのため、骨盤の位置を一時的に修整しました。すると肩甲骨の下制が改善、頚椎右回旋の可動域も拡大しました。

 

今回は座ったままで変化を確認するために、座位にて骨盤を左回旋位で固定して患者さんには身体を右に捻ってもらうという方法を選択しました。

 

様々なアプローチがあるので、変化があれば方法は別に何でも良いと思います!(^^)

 

 

ただ、ここで終わってしまってはすぐに状態は戻ってしまうので、骨盤の位置を変えてしまっていた要因を見つけないといけませんよね。

 

ちなみにこの方は、右股関節に軽度の屈曲制限と内旋制限がありました。筋肉の柔軟性低下が主な要因であったため簡単なストレッチを自宅で行ってもらうことと、生活習慣や環境、仕事での姿勢や内容などに関連した指導をさせていただきました。

 

 

首周辺の症状と言ってもいろいろな部分が影響します。患部の状態をチェックした上で全身に視野を広げていかないと原因を見落としてしまう可能性もあるな!と、改めて感じさせてもらったのでまとめてみました(^^)

 

 

それでは今回はこの辺で(^^)

 

※写真は全てクリニカルマッサージという本から引用。